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一杯目専用生ビールも!清里高原で飲むクラフトビールの魅力 萌木の村ROCK

北杜市の清里エリアにある「萌木の村ROCK」をご存知ですか?
国道141号線を八ヶ岳方面へ進んでいくと、右手に見えてくる赤いロゴ、
清里にあるおいしいクラフトビールとビーフカレー、それがROCKです。
ただのレストランではありません。
行列の店内入口を進むと目の前にビールが満たされたクリアタンクがお出迎え。
地下にブルワリー工場が併設されていて、つくっている数歩先のレストランでビールが飲めるのです。
お店は1971年総業、今年で50周年を迎えました。


今回は、ブルワーの名取良輔さんと総支配人の三上浩太さんのおふたりにお話を伺います。

本物のクラフトマンが作るクラフトビール

レストラン「萌木の村ROCK」で、クラフトビールの醸造をはじめたきっかけはなんですか?

ブルワー 名取良輔さん

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それまでの清里エリアには地場産品がなく、お土産といえば野菜や一次加工品が多かったので、地場産品を作りたいと思っていました。そんな時に酒税法の改正で小規模でのビール製造が可能になったので、そのタイミングで八ヶ岳の水を使ってビール作りを始めました。
クラフトビールは、小規模で独創的な手のかかった大量生産ができないもの。
もともと清里はいろんな職人・クラフトマンの多いまちなので、本物のビール職人が作るクラフトビールを作りたいという思いがありました。

こだわりのラガービール

ROCKのタッチダウンビールの特徴を教えてください!

タッチダウンビールは日本でも珍しいジャーマンスタイルのビールで、ラガービールを主体としているブルワリーです。
今のクラフトビールは「ラガータイプ」と「エールタイプ」がメインです。「エールタイプ」はホップの香りを効かせた華やかで派手な味わいが特徴のビールで、発酵・熟成期間が短く、仕込みも早いため、生産効率もいいビールです。2週間くらいで完成します。
一方の「ラガータイプ」は味わいを楽しむビールで、熟成などにとても手間がかかっています。タッチダウンはラガービールにこだわっていて、作り方も特殊なデコクション(※)という工程をとっており、完成までに1ヶ月~1ヶ月半ほどかかります。
エールよりも難しく、ごまかしのきかないラガービールですが、変わらない味が好評をいただいていますので、今後もブレずに続けたいですね。

※デコクション:ビールを作るメインのタンクから麦汁を一部抜き取り、別の小さな釜で一気に煮出す。これによってさらに濃厚で芳しい麦汁を抽出することができます。タッチダウンビールの最重要工程。

地元で世界一を作る

名取さんがビール造りに携わろうと思ったのはなぜですか?

ROCKがコンクールに出品するようになって、「プレミアムロック・ボック」が世界一になったのを見て、地元である北杜市から世界に誇れるものを作りたいと思いました。もともと農業とかものを作ることに携わりたいと思っていて、大学の教授も社長と知り合いだったので、電話番号を教えてもらって、入社して、今ビールを作っています。
入社してから清里ラガーをコンテストに出品して、自信はあったんですが、実際に世界1位を取って、やっぱりすごいなと思いましたね。

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名取さんおすすめ!一杯目専用生ビール「ファーストダウン」

名取さんのおすすめのビールは?

一杯目専用生ビール「ファーストダウン」です!
北杜市で生産されているお米「梨北米」(りほくまい)のうち、食用となる一等級のお米を使用していて、お米のふくよかな味わいとすっきりとした後味が同時に楽しめます。お米を食べることが多い日本人に合ったビールで、食事ともよく合います。
ロックのカレーともよく一緒に飲まれていますね。

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ファーストダウンはふるさと納税でも大人気!
実際に返礼品としてお選びいただいたみなさまからも、うれしいお言葉が届いています。
―「スッキリした美味しさで、流石はファーストと名付けるだけありますね。まさしく一杯目ビール。でも、一杯目だけでなく、そのまま飲み続けたいビールです。」
―「大変おいしくいただきました。一本目のビールとのことでしたが、二日間で飲み終えてしまいました。」

※楽天ふるさと納税商品レビューより

タッチダウンビールはROCKの地下にあるブルワリー工場で作られています。醸造施設とレストランが一体化していて、つくっている場所からほんの数歩の場所でビールを楽しむことができます。

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こちらはホップを投入しているところ。ここでビールの味の7~8割が決まるとか。

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できあがったビールの品質をチェック。

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いつもおいしいビールを求めてやってくるファンで賑わっているROCKですが、実は店舗は三代目。二代目店舗は2016年8月火災により焼失。8ヶ月後の2017年6月に再建しました。再建までの道のりや新しいROCKについて伺いました。

火災があって再確認したこと

清里のシンボル的存在であったROCKは、2016年8月全焼してしまいました。火災後、再建まではあっという間という印象でしたが、かなり苦労されたのではないですか?

総支配人 三上浩太さん

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めちゃくちゃ大変でした。経営的にも何度も潰れそうになりましたし。お金がなかったので、解体作業も僕と名取くんでホールのカーペット剥がすのとか2人でやったり、火事で出たごみは最終処分場まで持っていかないといけないんですけど、山梨にはなかったり。解体作業にあたっては、自分たちでできるところは自分たちで壊しました。火災から守られたカレーとか、『清里の森』内の宿泊施設の厨房を借りて作って、テントや仮設店舗で売るチームと、解体作業のチームとで分かれてやってましたね。
先行きが見えない中で金融機関からもなかなかお金を借りられなくて、地元の方々が支援してくださった義援金に助けられました。


でも、今となっては火災があってよかったです(笑)
ここまで爆発的にロックの名前を知ってもらうこともできなかったでしょうし、ここまでの大きな投資というのは普通に営業していたらできないので、増えた借金もありますけど、かえってきたものと差し引きするとよかったかなと。日々忙しい中でお店に立っていると感じられないお客さんの愛とかお店の持っている力を再確認できました。
ROCKのロゴも3代目になって、全体的な統一感がでました。メニューも今までやってこなかったことにも挑戦できて、新しい基盤はこの4年間で作れたのかなと思います。

地域をつなぐハブに

地域とのかかわりについてどう考えていますか?

八ヶ岳南麓エリアの魅力って、自然や食べ物、水がいいだけじゃなくて、災害にも強くて、関東圏でも一番安全な場所なんじゃないかなと思っているので、そこを魅力に感じてもっと人が来て、もっと地域が盛り上がっていってほしいですね。田舎の町で、これほど大きいお店ってなかなかないので、外から来た人と地域を繋ぐ受け皿だったり、ハブみたいな役割があると思っています。このエリアの顔だとか、代表するお店とか言ってもらえることが多いので、ちゃんと体現していくことで清里の明るい未来が開けるんじゃないかと思いますね。

パブリックなコミュニティへ

これまでも様々なチャレンジをしてきたROCKの次なる挑戦は?

次のステップとしては、なるべく地のものを使っていきたいですし、もっとテロワールを表現するような店にしたいです。小規模でいろんなものを作っているのが北杜市の農家の強みだと思うんですけど、メニューを変えるのはすごく大変で、これだけの食数を出すためには地元にいいものがあるのに使えないというジレンマもあって、それは越えていきたいですね。
多くのお客さんが来てくれるROCKで、より地元のことや八ヶ岳のことを発信できる商品があって、スタッフも伝えられることができれば、もっと地元に貢献できると思うので、ベースアップを図りたいですね。


3代目のROCKを作るにあたって、パブリックなコミュニティを作りたいと思っていて、初代のROCKも若者が溜まれる場所を作りたいという社長の思いが強くあったので、移住者とかそういった人たちのコミュニティを作っていきたいです。ありがたいことに、若い人や何か活動しようとしている人たちは必ずここに顔を出してくださるので、それをどう繋ぐかがROCKに必要とされているのかなと。
和気あいあいとした空気感でみんなに構ってもらえるようなお店でいたいですね。

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萌木の村株式会社
〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545 萌木の村
HP:https://www.moeginomura.co.jp/
WEBショップ:https://www.yatsugatake-beer.com/

今回紹介したタッチダウンビールと、ROCKの看板商品ビーフカレーは北杜市ふるさと納税でも取り扱っています!

ビールが本当においしいのは1杯目。そんな大切な1杯目を「とりあえず」で飲むのはもったいない。ファーストダウンは、その1杯目を「とりあえず」の枠を超えて最高の体験にするラガービールです。さぁ、最初の1杯目を最高の体験にしてみませんか?

創業時代から今に至るまで変わらぬ味で、これまでに350万食超を提供してきた【清里の味】の代名詞であり、「萌木の村ROCK」の絶対的な看板メニューです。


【執筆】ふるさと納税担当 藤原

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